古い年式や走行距離が多い車を手放すとき、この車は売れないからと廃車を検討する方も多いかもしれません。
しかし、廃車にしようと思っているなら買取の一括査定に出してみましょう。廃車の手続きをすることなく、しかも値段をつけて売ることができるのです。
ここでは、どうして廃車にするような車でも買取価格がつくのか、また一括査定で車を処分することのメリットを説明します。
廃車にするような古い車が売れるしくみ
廃車になるような車が売れるのには理由があります。それは買取業者にとって、買い取った後に売れる要素がある車だからです。
買取業者は買い取った車を、買取価格よりも高く中古車市場で売ることでもうけをだしていきます。そのために買取業者は様々な販売ルートを持っています。特に廃車買取をしている業者は通常の中古車販売よりも広いネットワークがあるのです。
廃車になるような古い車が売れる販売ルートにはこのようなものがあります。
理由1.海外の中古車市場で販売
海外、特に発展途上国ではボロボロの車でも整備して乗り続けられています。そのため国内では買う人がいないような古い車でも、海外に輸出すれば十分売れるものが多くあるのです。
特に日本車は丈夫で品質への信頼度が高く、海外の中古車市場では需要があります。そういった海外に向けての販売ルートを持っている買取業者は、いざとなれば海外へ売れるので、古い車でも買い取ってくれます。
理由2.パーツを再利用する
走行に問題がある車でも、エンジンやセンサー、ネジ、バッテリーなど傷ついていないパーツは取り出して販売できます。中古のパーツは、洗浄し品質をテストして再利用されます。
国内だけでなく海外でも、日本車修理のための中古パーツは需要があるのです。
理由3.鉄として販売する
車も鉄の塊です。スクラップして販売すれば、鉄として値段が付きます。事故車だったり走行距離が多かったりしても鉄としての価値は変わりません。普通車をスクラップするとだいたい1トンから1.5トンの鉄になります。鉄の値段の変動はありますが、走らない車であっても確実にお金に変えられます。
これらの販売ルートを持っている買取業者であれば、古い廃車寸前の車を買い取っても損せずに販売できます。そのため、一般人が売れないと思っている車でも廃車買取業者にとっては価値があるのです。
車を自分で廃車にするデメリット
廃車を売るために買取業者を探して査定を受けるのは面倒だから、お金が手に入らなくても自分で廃車手続きをしたほうがラク、と考える方もいるかもしれません。しかし自分で廃車にすることにはデメリットが生じます。というのも自分で廃車手続きをするには手間とお金がかかるからです。
廃車は、まず解体業者を探して車を物理的に廃車にする手続きをします。解体業者に車を持ち込んだ後、ナンバープレートを持って帰ります。車の解体が終わった後は運輸支局で書類上の手続きです。ナンバープレートの返還や抹消登録の提出を済ませたら、保険や税金の還付手続きを行ないます。
このような解体業者探しや書類提出など手続きは手間がかかります。また運輸局は土日休みなので、平日仕事がある方は休みを取らなければいけません。書類上の手続きまですべて代行してくる業者もありますが、もちろん代行手数料が必要です。そのため依頼する業者にもよりますが、自分で廃車すると2万円前後はかかってしまいます。
一方、廃車買取業者に車を売る場合、査定を受けて買取価格のやり取りを行なうだけです。また売却に必要な書類は廃車で必要な書類とほほ同じなので、売却する方が手間がかかるというわけではありません。むしろ買取業者との手続きだけで済むので、廃車手続きよりシンプルでしょう。そのうえ、買取価格分のお金をもらえるのです。
一括査定で廃車買取するメリット
古い車とはいえ、なるべく高い価格で売りたいと思うのは当然でしょう。そこで重要なのが自分の車の相場です。いくらくらいで売れるのかわからなければ査定額の交渉はできません。
しかし古い車は、買取業者がどの販売ルートで売ることを想定しているのか、また鉄やパーツの値段変動によって相場が変わるため、予想するのは困難です。相場を知るには実際にいくつかの買取業者に査定を出してもらう必要があります。
そこで複数の買取業者の査定を受けたいなら、一括査定が便利です。一括査定を利用するメリットにはこのようなものがあります。
メリット1:1回の申し込みで、複数の買取業者の査定を受けられる
複数の買取業者に査定を依頼すると、それぞれで個人情報や車の情報を入力しなければいけません。一括査定は申込時に入力した情報が買取業者へ送られるので、いちいち申し込みをする手間を省けます。
メリット2:買取を希望する業者を絞れる
買取業者のなかには廃車買取を行なっていないところもあります。また廃車買取業者であっても、売ろうとしている車はその業者の需要に合っていないかもしれません。買取業者ごとに申し込んだり持ち込んだりしてから、買取できないと言われてしまうと、無駄足になってしまいます。
一括査定は送信されたデータを見て、買取をしたいと思った業者が連絡をする仕組みなので、持ち込んだ後に査定額がつけられないと断られる可能性を少なくできます。
メリット3:査定額を上げられる
買取店を1つに決めて持ち込むと、「どんな値段でも売るつもりなんだろう」と足元を見て査定額を低くする業者もいます。しかし一括査定は複数のライバル業者の中から選んでもらわなければいけないので、できるだけ高い査定額をつける傾向があるのです。
また査定額を比較して相場を知れるので、値段を叩かれることを避けられます。他の買取業者の査定額を使って買取価格の値上げ交渉もできるかもしれません。
まとめ
自分で廃車にするにはお金も手間もかかります。しかし様々な販売ルートを持つ買取業者なら、廃車になるような車でも買取が可能です。
一括査定を利用すれば買い取ってくれる業者を一気に探すことができます。車を手放すときは、まず買取業者を検討してみましょう。売れないと思っていた車でも思った以上の価格がつくかもしれません。